長谷川白紙さんの「草木」を聴いて、きれいな曲だと思ったのに、歌詞の意味がすぐにつかめなかったという方も多いと思います。
この曲は、歌詞を読んですぐに意味がつかめる曲ではありません。
それでも耳に残って、また聴きたくなります。
ここでは、「草木」の歌詞がどんな感覚を描いているのか、音と合わせて見ていきます。
最後まで読むと、この曲が胸に残る理由が少しずつ見えてくると思います。
長谷川白紙「草木」の歌詞の意味はまず曲全体に流れる感覚をつかむ
「草木」は、出来事を順番に説明していく歌ではありません。
誰がこうして、何が起きて、最後にこうなったと話が進む曲ではないんです。
そうではなくて、頭の中や体の中で何かが動いている感じが、そのまま言葉になっている曲です。
だから、この曲は言葉を一つずつ説明しようとすると、かえって掴みにくくなります。
意味を先に考えるより、まず音や空気をそのまま受け取ると、この曲はすっと入ってきます。
静かな場面でも、曲の中にはぴんと張ったものがあります。
やわらかく流れていくのに、気持ちは落ち着かず、聴いているうちに胸の奥が少し動く感じがします。
「草木」という題だけを見ると、自然の景色を思い浮かべる方もいると思います。
でも実際の曲は、ただ外の景色を歌っている感じではありません。
草や木を見ているというより、草や木が伸びるときの気配や、目には見えない動きまで音にしているような曲です。
目の前の風景を説明するより、心の中に起きる変化をそのまま置いている。まずはそう受け取ると入りやすくなります。
長谷川白紙「草木」の歌詞の意味がつかみにくいのは言葉が景色より感覚に近いから
この曲の歌詞がつかみにくいのは、読み手のせいではありません。
言葉そのものが、はっきりした景色よりも、感覚の方に寄っているからです。
たとえば、ふつうの歌なら、失恋の曲、希望の曲、夜の曲というふうに、わりと早い段階で芯が見えてきます。
けれど「草木」は、聴いてすぐにどんな曲なのかをひとことで言うことが出来ません。
うれしさなのか、苦しさなのか、やさしさなのか、こわさなのか、この曲の気持ちは一つには決められません。
そこがこの曲の大きなポイントです。
気持ちは本当はいつも一つではないですし、言葉になる前の心はもっと入り組んでいますよね。
「草木」は、ひとつにまとめきれない気持ちをそのまま歌っています。
だから、最初は意味がつかみにくくても、あとで強く心に残ります。
長谷川白紙さんの曲は、意味をはっきり言わなくても、聴いたあとに感覚のような余韻が残ります。
分かりやすく整えて届けるというより、自分の中で動いているものを、そのまま音と言葉にのせている感じが強いです。
「草木」には、そのままの感情の動きがそのまま出ています。
長谷川白紙「草木」の歌詞の意味は体の内側が動く感じに表れている
「草木」の歌詞でよく出てくるのは、何があったかより、そのとき心がどう動いたかです。
景色を見せる歌というより、体の奥で何かがふくらんだり、ほどけたり、ざわついたりする感じが前に出ています。
だからこの曲は、悲しい曲です、明るい曲です、と一言では言えません。
もっと手前の段階にあるんです。
まだ言葉にもなっていない気持ちが動いています。
まだよく分からない気持ちが、音といっしょに少しずつ見えてきます。
そんなふうに受け取れます。
ここが「草木」のおもしろいところです。
気持ちをそのまま言葉にするのではなく、言葉になる前の心の揺れを歌っているので、聴くたびに残るところが変わってきます。
一回目は音のきれいさに引かれて、二回目は言葉のざらつきが残る。三回目になると、急にさみしさが前に出てくる。
そんなふうに、聴くたびに心に残るものが変わる曲です。
長谷川白紙さんは、きれいに整ったものより、揺れながら動くものを音にしている人だと思います。
「草木」にある揺れも、ただ難しいからではなく、その揺れ自体が曲の中心にあるからこそ心に残るんです。
長谷川白紙「草木」の歌詞の意味は 音といっしょに聴くと見えてくる
この曲は、歌詞だけを読んで考えるより、音と一緒に受け取った方がずっと入ってきます。
ここがかなり大きなポイントとなります。
言葉だけを見ると固く見えるところも、音が入ると急にやわらかくなったりします。
逆に、やさしく見えた言葉が、音の動きで少しこわく聞こえる場面もあります。
つまり、「草木」は歌詞だけでは伝わりきらない曲です。
声の出し方や音の重なり、細かいリズムの動きが、この曲の印象を作っています。
長谷川白紙さんの曲は、頭で作った形だけではなく、体が先に反応する瞬間があります。
「草木」もまさにそうです。
意味を全部つかむ前に、耳や体が先に動く。
そのあとで言葉が追いかけてくる。
だから、一回で理解しようとするより、音の流れに身を置く方がこの曲には合っています。
曲を先に聴いて、そのあとで歌詞を読むと、この曲が少しつかめてきます。
分からない曲ではなく、感覚の入口が広い曲として見えてきます。
そこから歌詞を読むと、最初に見えなかったものが少しずつ見えてきます。
長谷川白紙「草木」の歌詞の意味を知ると難しい曲ではなく残る曲に変わる
「草木」は、最初から全部がはっきり見える曲ではありません。
でも、分からないまま終わる曲ではありません。
むしろ、すぐに意味が分からなくても、心に残るところがこの曲の魅力です。
一回目は音に引かれて、二回目は言葉の手ざわりが残って、三回目でやっと自分の中のどこに触れていたのかが見えてくる。そんな曲です。
はっきり説明できる歌とは、残り方が違います。
長谷川白紙さんの「草木」は、草や木の静かな景色を歌っているというより、見えないところで進んでいる変化や、言葉になる前の気持ちを、そのまま音にした曲として聴くとしっくりきます。
だからこそ、歌詞の意味を知ろうとするときも、答えを一つに決めすぎない方がこの曲には合います。
最初はつかみにくくても、聴くほどに少しずつ近くなる。「草木」は、そんな残り方をする一曲です。
長谷川白紙さんの音楽を最初に聴く一曲として「草木」が残るのは、歌詞がすぐに言い切れないまま心に引っかかり、音の動きにも長谷川白紙さんらしさがはっきり出ているからです。
✦長谷川白紙さんの楽曲に惹かれた方は、プロフィールやライブでの曲の流れもあわせて読むと、音楽の受け取り方がより深まります。

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