Number_iのダンスは、ただ激しく動くから印象に残るわけではありません。平野紫耀さん、神宮寺勇太さん、岸優太さんの3人がそれぞれ違う見せ方を持っていて、その違いが一つのステージの中でしっかり生きているところに強さがあります。実際にNumber_iは3人組として活動し、2024年にはGOAT、BON、INZMなどを発表してきました。公式でもDance Performance作品が出ていることから見ても、ダンスはこのグループの大きな魅力として打ち出されています。
Number_iのダンスが目を引く理由
Number_iのパフォーマンスを見てまず感じるのは、動きに迷いがないことです。振りをそろえるだけでなく、止めるところはしっかり止める、流すところはなめらかに流す、その切り替えがはっきりしています。だから画面越しでも動きがぼやけにくく、ひとつひとつの振りが目に残ります。
さらに大きいのは、3人の踊り方が同じではないことです。同じ振りを踊っていても、力の入れ方や抜き方、見せる角度、体の使い方にそれぞれの個性があります。その違いがあるから、ただ整っているだけでは終わらず、見ていて表情のあるダンスになります。GOATやBONのようにDance Performanceとして公開されている作品を見ると、Number_iがダンスを前に出して見せるグループだとよく分かります。
平野紫耀のダンスが空気を引き締める
Number_iのダンスを見たとき、やはり中心に目が向きやすいのは平野紫耀さんです。平野さんの動きは、体を大きく使うところが強みです。腕だけで見せるのではなく、肩、背中、腰までしっかり使うので、ひとつの動作に厚みが出ます。そのため同じ振りでも小さく見えず、ステージ全体に広がって見えます。
もうひとつ印象的なのは、音の取り方です。強い音に対してしっかり体を当てにいく場面では迫力が出ますし、逆に少し抜くところでは余裕も感じられます。この押し引きがあるので、ただ力任せに踊っているようには見えません。GOATのような鋭さのある曲でも、BONのように独特の空気を持つ曲でも、中心に立ったときの画の強さはかなり大きいです。これは平野さんの身体の使い方そのものが、見せ場を作れるタイプだからだと思います。
神宮寺勇太と岸優太がダンスに幅を作る
Number_iの魅力は、平野さんの強さだけで成り立っているわけではありません。神宮寺勇太さんと岸優太さんがいることで、パフォーマンスの見え方がかなり豊かになっています。
神宮寺さんは、動きの線がきれいに見えやすいタイプです。手先まで意識が届いているように見えるので、ダンス全体が整って見えます。力みすぎず、それでいて弱く見えない見せ方ができるので、グループの中にしなやかさが生まれます。実際に神宮寺さんはINZMやJELLYなどのプロデュースにも関わっていて、パフォーマンスの細部に目を向ける感覚が強いことも伝わってきます。
一方の岸さんは、リズムの乗り方に独特の味があります。きっちり合わせるだけでなく、少し跳ねるような軽さや、音に対する柔らかな反応があって、その動きがダンス全体を固くしすぎません。岸さんも、なんかHEAVENやICEなどのプロデュースに関わっていて、楽曲面でも自分の色を出しています。こうした個性がダンスにもつながっていて、3人の中に自然な凹凸を作っています。
3人だからこそフォーメーションが生きる
大人数グループのダンスは迫力がありますが、Number_iのような3人組には別の強さがあります。それは、ひとりひとりの見え方が消えにくいことです。人数が少ないぶん、立ち位置の変化や重なり方が分かりやすく、見る側もフォーメーションの意味をつかみやすくなります。
3人の体格や動き方が違うことも大きなポイントです。平野さんの大きく押し出す動き、神宮寺さんの整ったライン、岸さんのリズム感のある見せ方が並ぶと、同じ場面でも単調に見えません。中央に誰が来るか、左右にどう広がるか、それだけでもステージの印象が変わります。人数が少ないとごまかしがきかないぶん、個々の力と組み方のうまさがそのまま出ます。Number_iのパフォーマンスが目を引くのは、まさにそこです。
楽曲ごとにダンスの表情が変わるのも強み
Number_iのダンスの面白さは、どの曲でも同じ空気にならないところにもあります。2024年1月1日に配信されたGOATはデビューの勢いを強く感じさせる曲で、ダンスも鋭さと押しの強さが前に出ています。BONはDance Performance作品としても公開され、しなやかさと独特の空気が混ざった見せ方が印象に残ります。さらにINZMは1st Full Album No.Ⅰのリードトラックとして先行配信され、MVは全編海外で撮影されました。曲ごとに雰囲気が違うからこそ、ダンスの見え方にも変化が出ています。
ここがNumber_iの強みです。激しい曲では強さを出せるのに、空気感を大切にした曲では見せ方を変えられる。その切り替えができるから、ただの勢いでは終わりません。しかもNo.ⅠやNo.Ⅱの収録曲を見ると、メンバー自身がプロデュースに関わる楽曲もあり、表現の幅はこれからさらに広がっていきそうです。ダンスがうまいだけではなく、どんな見せ方を選ぶかまで含めて面白いグループだと思います。
Number_iのダンスが目を引く本当の理由
Number_iのダンスが目を引くのは、単純に3人とも踊れるからではありません。平野紫耀さんの強い身体表現、神宮寺勇太さんの整った美しさ、岸優太さんのリズム感、この3つがきちんと違うまま一つのパフォーマンスになっているからです。誰かひとりに寄りかかるのではなく、それぞれの個性がぶつからずに生きている。このバランスの良さが、Number_iらしさにつながっています。
これから曲が増えれば、ダンスの見せ方もさらに広がっていくはずです。今の時点でもすでに、GOATの鋭さ、BONの空気感、INZMの広がりと、見せ方の違いはかなりはっきりしています。だからこそNumber_iのダンスは、見れば見るほど面白くなります。派手だから目立つのではなく、3人それぞれの魅力がきちんと見えるから目を引く。その積み重ねが、Number_iのパフォーマンスの強さです。

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